[PR]テレビ番組表
今夜の番組チェック

 

最終更新日 2003/12/25

 ベネズエラ<その6>

ベネズエラぶらぶら2<ハホ/ハヒ/メリダ>

ハホの町並み ハヒの教会 ハヒの町角

アンデスといえば、ペルーやボリビアが典型的だが、ベネズエラにももちろんある。山あいの小さな村をいくつかめぐった。まずはカラカスからトルヒーヨまでバスで9時間(LAS DELICIAS社・Bs.11400)。そして、トルヒーヨからボコノまでバスで2時間半(Bs.3000)行き、4×4の乗合に乗換えて1時間でまずはニキタオ(Bs.1000)へ。まるでペルーに戻ってきたかのようなアンデスののどかな小さな村。村外れで久しぶりにヒッチして、ラス・メシータスに行き、乗合で2時間半(Bs.3000)揺られてハホ着。白い家並みのきれいな小さなコロニアル様式の町。ちょうど町の守護聖人の祭をやっていて、夜遅くまでビンゴ大会でもりあがっていた。パティオのある古い宿のテラスから稜線を眺めてゆっくりする。バレラ行きのバスでハホの外れの分岐点(Bs.500)まで行き、そこからメリダまでは4時間半(Bs.5000)。メリダのバスターミナルからハヒまでは1時間半(Bs.1200)。ハホと同じくハヒも小さな白い村。山並みを眺めながら、ゆっくりするにはよいところ。その先、3時間強歩いてラ・メサへ。ロンプラに8キロと書かれていたので歩いたが、実際ははるかにそれ以上の距離があるうえ、なんてことのない普通の町でとんだ骨折りだった。

 

メリダ

メリダには世界最長かつ世界最高所まで到達しているロープウェイがある。全長12.6キロで4765メートルのピコ・エスペホまで達している。それだけの距離を一本でいければ、それはかなりすごいのだがそんなわけはなく、バリニタス(1577メートル)、ラ・モンターニャ(2436メートル)、ラ・アグアダ(3452メートル)、ロマ・レドンダ(4045メートル)、そしてピコ・エスペホの5つの中継点で乗り継ぐことになる。ベネズエラ最高峰ピコ・ボリバルにはそこからさらに250メートルほど登ることになるのだが、必ず装備とガイドが要る。メリダに行ったとき、ロープウェイはちょうど夏のバケーション前の点検中で3つめの中継点までしか動いていなかったので乗らなかった。3つめまででBs.21000、5つめまでならBs.25000。バケーションシーズンは2日待ちはざら。メリダに着いたらすぐにチケットを買い、朝一番に乗る方がよい。月曜休み、シーズンオフは火曜も休み。

メリダのセントロから30分バス(Bs.370)に乗ると温泉のあるタバイに着く。温泉のあるエル・クチャリートまではさらに徒歩で15分。ここも水着を着て入るプールの温泉。プールは37度とぬるめだが、サウナは50度。サウナは小さな小屋の中に源泉を引いたもの。熱いお湯が出ているところにまたがって湯気にあたるとなかなかいい感じ。入浴料Bs.2000。

メリダは物価も安く、気候もよく、治安もいいと長期滞在にぴったり。しかし、ベネズエラといえば暴動。同じように4日いて、カラカスでは一度もあわなかったのに普段は穏やかなメリダで出くわした。でも、メリダで遭遇したのは暴動というよりも学生運動。メリダは学生街なのだ。インターネット屋でオンラインしていたら、店の前で発砲する音がしてにわかに騒がしくなった。ネット屋はすぐにシャッターを下ろした。そういえば、窓にも金網が張られている。こんなことには慣れているのだ。金網越しに外を見ると、覆面やシャツで顔を隠した若者たちが警官隊に向かって投石し、警官は威嚇発砲で応酬している。後で知ったのだが、ベネズエラでは暴徒鎮圧のためには必ずゴム弾を使うそうだ。

メリダでもうひとつ遭遇したのが闘牛。スペインでは夏なら週末ごとにやっているが、南米では祭のときにしかやらない。野蛮といわれようが闘牛が好きなのだ。確かに牛を殺す見世物なのだが、闘牛士のムレタをさばく、しなやかな体の動きはきれいだ。普段、男の身体が美しいと感じることはほとんどないけれど、牛と対峙する闘牛士は驚くほどきれいな動きを見せる。

2003年6月29日、メリダの街外れのサッカー場のように近代的な闘牛場で行われた闘牛は4頭の牛に闘牛士が2人。入場料は日向がBs.5000。1頭目と3頭目に登場した闘牛士は背の高い黒人だった。黒人の闘牛士は珍しく、これまで見たことはなかった。しかし、背の高さが闘牛士としてはいただけない。なぜか闘牛士というものは小柄でなければならないものなのだ。丸いアレナの中で大きな動物に立ち向かう小さな人間という構図が闘牛には不可欠なのだ。おまけに彼は牛をしとめるのにてこずり、見苦しかった。とどめは一息に刺すのが牛に対するせめてもの礼儀だ。

南米で初めて闘牛を見る

牛を突くピカドール

背の高い闘牛士はしまらない

黒人の闘牛士は珍しい

 

2頭目と4頭目で出てきた若者は小柄で闘牛士としては理想的だった。衣装が地味でスペインのような華やかさがないのが残念だが、それもまたベネズエラのメリダで見る闘牛ならでは。私のすぐ後ろには彼のスポンサーらしき男が座っていて、大声で声援を送っていた。マノリート・ロペスという名の闘牛士は何度も突かれて足にけがをしながらも、臆することなく果敢に立ち向かっていく。彼は地面にひざまずき、ムレタをぐるっと一回転させて突進してくる牛をやりすごした。赤いムレタがマノリートの身体を包むように翻った瞬間、オーレと大きな歓声があがった。一突きで牛をしとめて得意げに胸を反らす彼に多くの観客がハンカチを振った。ハンカチを振る客の数が多かったので、マノリートには牛の両耳が切って与えられた。その耳を彼は観客席に向かって投げた。耳は私の頭上を越えて弧を描き、スタンドの後ろにいる谷町のところまで飛んでいった。

 マノリートのムレタさばき オーレ!と歓声があがる  足にけがを負いながらも 耳を谷町に投げた

 

←ベネズエラ<その5>

旅雑記<北上編>目次

くっちゃね@ベネズエラ→