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最終更新日 2004/01/19

 ベネズエラ<その1>

失われた世界ギアナ高地1<ロライマ山>

ベネズエラといえば、コナン・ドイルの『ザ・ロスト・ワールド』に登場するギアナ高地。カナイマ国立公園には現地の言葉でテプイと呼ばれるテーブルマウンテンが100以上もある。最大のみどころはもちろん世界一の落差を誇るエンジェルフォールのあるアウヤンテプイ、そして唯一気軽にトレッキングの楽しめるロライマテプイこと、ロライマ山

ツアーはサンタ・エレナ・デ・ウァイレンから5泊6日。もちろんポーター付。おまけにグランサバナ半日ツアーもついてけっこうお得。旅行代理店の言い値は250ドルだが、4人で申し込んだので1人220ドル。さらにこの代理店はボリバル払いだと公定レートの1ドル=Bs.1600で計算してくれるので、闇両替で1ドル=Bs.2300で替えてBs.352000を支払った。つまり153ドル。ベネズエラは公定レートと闇レートにかなりの差があるので、この差をうまく利用すると安くあがる。

ベネズエラ−ガイアナ間で領土問題が解決していないため、両国間に道はない(実は地図には載っていないものの、道があることを後で知る。しかし、あまりにマイナールート)。いったんガイアナ・レテムからブラジル・ボンフィンに渡し舟(G$150)で抜け、ボンフィン国境からターミナルまでタクシー(R$4)で行き、バスで2時間弱(AMATUR社・R$11)でボアビスタ着。サンタ・エレナ・デ・ウァイレンまでは、ボアビスタからさらにバスで3時間半(EUCATUR社・R$19.75)。国境にもターミナルにも両替屋もなければ、ATMもない。ガイアナのベネズエラ大使館に入国の際に必要とされる、ツーリストカードがなかったので、ないままで行ったがなんのお咎めもなく、あっさりベネズエラに入る。

 

ロライマに向けて出発

ワダカピアポテプイ

山頂は雲がかかっている

<1日目>2003年6月1日:サンタ・エレナ・デ・ウァイレンから4WDでロライマ山最寄の村パライテプイまで1時間半。村で昼食後、出発。4時間歩いて、ティック川(Rio Tik)でキャンプ。川辺なのでサンドフライの数がとにかく半端じゃない。川で水浴びして刺されまくる。そのぶん、夜はたくさんホタルが飛んでまわっていた。すでに村は遠く、明かりはまったくないので晴れた空には満点の星が見える。

 

<2日目>2003年6月2日:朝8時半出発。1時間でクケナン川に到着するが水量が多いため、3時間待ってみたものの、水かさにたいした変化はなく、ガイドやポーターに支えられながら渡る。腰までつかってびしょぬれになったが、天気がよかったおかげで歩いているうちにすぐ乾いた。休みながら4時間ほど歩いて、ロライマ直下でキャンプ。ここもうんざりするほどサンドフライが多い。近くを流れる小川の水がとても澄んでいて冷たい。

昨日よりも雲が少ない クケナン川からのロライマ

ロライマにずいぶん近づいた

雲間からの光がロライマを照らす

 

隣にクケナンテプイ これから登る絶壁 雲が晴れたりかかったり

<3日目>2003年6月3日:今日も8時半に出発して、4時間歩いてあっさり登頂。ポーターがテント一式から食料まですべて担いでいるので、1日4時間が限界のようだ。テーブルマウンテンの絶壁は見た目ほどハードではない。途中で滝の下を通るので少し強い雨の中を歩くくらいには濡れはするが、思ったほど急勾配でもない。エクアドルの首都キトよりも低い、標高2810メートルのロライマに登って戻ってくるだけなら、コースはいたって簡単なので自力でも行けるのだが、問題は山頂。その面積は280平方キロメートル。ガイドなしではとても歩けそうにない。

けっこうあっさり山頂についた

あいにくの天気で水浴びできず

山頂に着いてから平坦な道なき道をさらに20分歩くと、ハングオーバーした岩の下にあるキャンプ地に到着。村からロライマふもとまでは見通しのよいサバンナ。山は中腹まで熱帯雨林に覆われ、それより上は岩肌が剥き出しになっている。そして、その山頂には不思議な景色が広がっている。そこに広がる殺伐とした光景はおよそこの世のものとは思えない。

昼食後、1時間半ほど周囲を散策。雨に降られ、風に吹かれ、寒くてたまらない。カナイマ国立公園内ではエンジェルフォールの次に長く、世界では4番目のクケナン滝(610メートル)を望むポイントに行くが、濃霧のためまったく見えなかった。黒い小さなカエルがあっちこっちにいる。寒いからか動きが鈍く、少しつついたくらいでは動かないので、岩の上に黒い苔がへばりついているのかと思ったほど。泳ぐこともはねることもできないオリオフリネラというこのカエルは、ロライマとクケナンにだけいるため、この2つのテプイは元々ひとつの山だったのではないかと考えられている。この黒い小さなカエルと鳥以外には他に動物は見かけなかった。

 

水晶の谷 三国の国境トリプルポイント

<4日目>2003年6月4日:8時半出発。4時間でベネズエラ・ブラジル・ガイアナ三国の国境、トリプルポイントに着いた。とはいえ、ベネズエラとガイアナの間で領土問題が解決していないので、とりあえずの国境。そこで昼食をとっている間にも、めまぐるしく天気が変わる。同じ天気が3分と持たない。晴れたり、曇ったり、雨が降ったりと猫の目のようにくるくる変わる。

 

 寂寥とした景色が広がる  地球上で最古の地質  奇岩がごろごろしている

ロライマの上は奇岩だらけだ。象やらアイスクリームをなめてる猿やら、思わず笑ってしまうような形をした岩がごろごろしている。その岩の上に下界では見ることのない固有種の植物がへばりついている。やたらと食虫植物が多いのは、栄養が足りていない証拠だ。こんなところに植物が生えていることがすでに奇跡みたいなものだ。過酷な条件下で健気に花を咲かせている。

 

4000種類あるうちの75パーセントが固有種 特に多いのがパイナップル科と食虫植物

 

EL FOSO ちょっとした洞窟探検

トリプルポイントからさらに歩いてEL FOSOへ。EL FOSOは滝の下が洞窟になっていて、もぐりこめる。ちょっとしたロッククライミングで面白い。滝の幅が狭いので濡れることもない。ただし、これは落ちたら死ぬよなあという高さで岩から岩へ移らなければならない。ここからさらに4時間でキャンプ地まで戻る。

 

 

下界を見下ろす

刻一刻と変わるロライマの表情

去りがたくて何枚も撮る

<5日目>2003年6月5日:下山。2日目にキャンプしたロライマふもとまで下りる。そこで昼食後、さらに1日目に泊まったティック川ほとりのキャンプ地まで行く。4時間弱ずつ8時間歩いたことになる。風が強く、土砂がつまってポールがうまく張れず、テントが何度も飛ばされかけた。今日もホタルがきれいだった。

 

<6日目>2003年6月6日:9時出発。3時間でパライテプイ村到着。ポルトガル人のツアー運転手が果物と飲物を用意して待っていてくれた。午後からはグランサバナ半日ツアーのはずなのだが、私たち日本人4人と一緒にツアーに参加していたアメリカ人が、銀行が開いているうちにサンタ・エレナ・デ・ウァイレンに戻るとごねて一悶着。あいにくこのツアーは日曜日に始まり金曜日に終わるのだ。結局、彼一人がツアーを途中でおりて、町に戻ることになり、無事にツアーは続行されることになった。

グランサバナツアーでは、カナイマ国立公園のロライマ山周辺のサバンナをめぐる。ロライマ山ツアーのおまけではサンタ・エレナ・デ・ウァイレンの近くをめぐるだけなので半日と短く押さえられているが、本来ならグランサバナツアーだけでも最長で5日間にも及ぶ。コルティナ・デ・ジュルワニは、乾季は水が少なくて人が渡れるほどなのだが、今は雨季なのですざましい水量があり泳ぐこともできない。後で知ったのだが、この滝も流れのすぐ裏がえぐれていて歩けるそうだ。ラグーナ・スルアベでビールを飲みながら水浴びをして、3つめのパチェコ滝へ。最後は赤いハスペという石でできているハスペ滝。こんな真っ赤な滝は他に見たことがない。他の3ヶ所はさして珍しくもないが、ハスペ滝は見ごたえあり。おまけの半日ツアーのわりにはけっこうもりだくさんだった。

 コルティナ・デ・ジュルワニ  ラグーナ・スルアペ  パチェコ滝 真っ赤なハスペの滝 

 

<後日談>2003年6月9日:一緒にロライマ山ツアーに参加した友人夫妻の結婚指輪が盗まれていたことがシウダー・ボリーバルで発覚。ロライマ山頂でのトレッキング時にうっかりはずしてテントに残した荷物の中に入れてしまったらしい。どう考えてもポーターの仕業だ。ロライマ山ツアーでのトレッキング中の盗難の話は、以前からよく聞いていた。ポーターが客がテントにおいている荷物を荒らすのである。しかし、これは旅行代理店のせいではない。代理店はツアーが出るごとにロライマ山最寄のパライテプイ村でポーターを雇うのだが、これが泥棒を連れて歩いているようなものなのだ。

友人夫妻は海外旅行保険申請のため、盗難証明をあげにシウダー・ボリーバルの警察に行ったのだが、あからさまに東洋人をばかにする態度で対応されたばかりか、証明書を発行するかわりに賄賂まで要求されたと怒って帰ってきた。結局、同行者の証言があれば盗難証明はいらないとわかったので、私が一筆書いてすませることになった。

この前日、サンタ・エレナ・デ・ウァイレンからシウダー・ボリーバルまでの途中、トゥメレモというところで軍の検問と称してバスから降ろされ、なんの不備もないパスポートに難癖をつけられ、5時間拘束されてねちねち賄賂を要求されたばかりだったのでいいかげんうんざりした。ベネズエラの警察と軍隊は正真正銘のくずだ。

 

★サンタ・エレナ・デ・ウァイレンでロライマ山ツアーを申しこんだ旅行代理店

・RADICAL TOURS

Calle Ikabarù cruce con Calle Urdaneta
TEL (0058)289-4145294/4145292
FAX (0058)289-9951146
CEL 0414-8866793
E-MAIL radicaltours@cantv.net aurep@cantv.net radicaltoursca@hotmail.com

・ツアーを申し込むとインターネットを無料で使わせてくれる。ツアー中の食事も質、量ともによかった。ポーターによる盗難はどこの代理店を使っても起こり得ることなので、貴重品はテントに残さないようにするか、荷物にもテントにも厳重に鍵をかけること。

2003年9月現在、RADICAL TOURSは閉店。パッカー宿La Casa de Gladysの向かいにある、MYSTIC TOURSが安くて信用できておすすめ。

 

←くっちゃね@ギアナ三国

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