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最終更新日 2005/05/19

ピッツな旅<その1>


食って食って食いまくる覚悟はできるか<関西編>

あまったれ2005にくっついて関西へやってきた。大阪の友人宅から神戸に2日通い、滋賀の実家から京都に1日通った。大阪は治外法権であるが、東京のうちのGHは日本にいながらにしてまったく海外である。京都生まれだが、金閣寺にも銀閣寺にも行ったことがないし、ろうそくみたいな京都タワーになんざのぼりたいとも思わない。大学に入ってすぐに海外に向かってしまったので、国内を顧みるタイミングを逃してしまった。だから、「やっぱり関西の人はおもしろいですねえ」と言われて、自分の中の関西人の血に思いをはせることはあっても、勝手知ったる関西というわけではまったくなかった。詳しいのはせいぜい学校のあった今出川から百万遍にかけての猫の額ほどの狭い範囲だ。ええ機会なので愛するスピッツとともに日本を旅してみようか。ふと思い立った。しかも、日本は食べ物がうまい国である。食べ物がうまい国は旅の楽しみが倍増する。日本は治安もよく、どこもかしこも清潔である。なんせ日本語が通じるので楽。これで物価が安ければいうことなしなのだけれど。

 

阪神デパ地下名物いか焼き アジアの屋台街そのもの

「なぜにかくも我々関西人は粉ものを愛するのか?」とウルフルズのトータス松本が疑問をぶつけていたっけ。よくもまあ白い粉、いや小麦粉をあれだけバリエーション豊かに変化させるもんだと感心する。グアテマラ人は、いまだにとうもろこしでトルティージャつくることしか思いついてないというのに。大阪人の友達が大阪粉ものツアーに連れていってくれた。まずはキタから。ご存知、阪神デパ地下のいか焼き。かなり薄めのお好み焼きのような感じ。さすがに梅田には何回も来ているけれど、いか焼き食べるのは初めて。阪神デパ地下のアジアのどこぞの国の屋台街のような風情が薬味となって、おいしさ倍増。

 

アメ村名物たこ焼き

かつおぶしが踊っています

お次はミナミ。いかの次はたこ。アメ村でたこ焼き。有名な甲賀流。どうもたこ焼きにマヨネーズかけた元祖らしい。さすがにこれは食べたことあります。甲賀といえば滋賀県の忍者の里なのだが、滋賀には甲賀流の支店はなく、甲賀がたこ焼きで有名なわけでもなく、なんでよりによって伊賀流ではなく甲賀流なのかはなぞ。ここのたこ焼きは確かにうまいよ。しかし、ラーメン激戦区高田馬場在住の私は思うのだ。どんなにうまくても所詮はB級グルメ。ラーメン同様、粉もののような庶民的な食べ物に目からうろこがごろりんちょと落ちるような、革命的なおいしさはありえない。粉ものってぇのは斬新さではなくて、いつもの味を確認して安心するような食べ物なんだろうな。

 

新世界界隈

ビリケンさん 大衆演劇

女の子二人連れで行けるもっともディープな場所が通天閣の下、新世界。初めて来たよ、「王将」やら「どついたるねん」やら「じゃりン子チエ」やらの舞台。そう言えば20歳くらいのとき、東京に出てきて新宿あたりで連れがチンピラの方にからまれたことがあった。「なにやっちゃってんだよ」。思わず笑ってしまった。だって、標準語の脅しなんかおマヌケでちっとも怖くない。「おのれはなにをなめてくさるねん。ぐだぐだぬかすといわすど、こら」と思わず口をつきそうになったが、触らぬアホにたたりなしと黙ってやりすごした。そこらの大阪のおばちゃんの方が東京のチンピラよりもよっぽどガラ悪いよな。だてに通学路で発砲事件が起こるような高校に通っちゃいないぜ。それにしても、通天閣〜! 日立の広告塔のくせに昇るのに金取るな。600円ってなんぼなんでも高すぎるぞ。そういうわけでてっぺんの本物のビリケンさんは拝んでいない。

 

「ソースの二度づけお断り」と貼られている串かつ屋さんでビールぐびぐび飲んでキャベツばりばりつまみながら、串かつにどて焼き。臓物系が好きな私にはここはもってこいの場所かもしれん。もっと凶悪なところかと思ってたけど、予想を上回ることはなかった。もっと狭くて、汚くて、せせこましいところだと思っていたけれど、全然そんなことはなかった。日が暮れるととたんに顔が変わるのかもしれないが、どこの国だってそんなところはおてんとさんが高いうちに行っとくもんだ。

 

将棋やけど岡目八目

ほるもん(捨てる物)→ホルモン

活えびキャッチャー

激安散髪屋

 

キング・オブ・粉もの

おいしいお店

大阪の韓国、鶴橋

お好み焼きで腹ごしらえして、車で飛田新地と西成へ。飛田はいまだ残る赤線地帯。きれいなおねえちゃんがしわしみをとばすために白い光を燦燦と浴びて、置屋の店先ににっこり座っている。その横で置屋のお母さんがこっちに向かって手招きしている。向こう三軒両隣、延々とそんな景色が続く。遊郭をそのまま使った居酒屋まである。しかし、不思議と猥褻さはない。ここではそれがありふれた日常風景。なんだか清潔な感じさえする。で、その飛田と隣接しているのが、あいりん地区。この対比がすごい。路上に生きているのか死んでいるのかさえ定かでない人たちが横たわっている。これほどに壮絶なさまは、コロンビア首都ボゴタのはずれのスラムしか見たことがない。ここは本当に日本なんだろうか。まだまだ自国を知らないことを思い知った。

4月25日、尼崎でJRが脱線する大惨事が起こった。その翌日、その尼崎に住む友達の家でお茶を飲んでから、三宮のスピッツのコンサートに行った。多くの人が亡くなっているほんの目と鼻の先でのライブ。性を売る横で、路上で絶える生。実は中南米をはじめとする発展途上国よりもはるかに、ここはその落差がある国なのかも知れないとさえ思った。

 

壊れながら君を追いかけてく


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