最終更新日 2003/04/14
ペルー<その7>
ペルーぶらぶら5<アヤクーチョ/ワンカーヨ>
凱旋門
フジモリ氏が大統領になるまで、テロ組織”センデロ・ルミノソ”の本拠地だったアヤクーチョはとても旅行できるようなところではなかった。現地で知り合い、街を案内してくれたペルー人によると80年代後半まで、殺された人の生首が見せしめにアルマス広場に転がっていることなど、日常茶飯事だったという。現在ではほぼ潰滅状態だが、人殺しの依頼を金で請け負うようなならず者集団と化した残党がまだいる。それが11月17日に行われる選挙の妨害テロ予告を出したもんだから、クスコで泊まっていた宿にアヤクーチョ方面へは行かないようにと日本大使館から電話があり、選挙が終わるまでラーレスの温泉につかって、おとなしく待っていたのだ。結局、テロは起こらなかった。今の”センデロ・ルミノソ”に比べたら、バックに麻薬組織がついていて、しょちゅう幹線道路を封鎖しているボリビアのコカ栽培農民の方がよっぽどたちが悪い。アヤクーチョでテロにまきこまれるよりも、ボリビアのラ・パス−サンタ・クルス・デ・ラ・シェラ間で乗っているバスが立ち往生する可能性の方がはるかに高い。
サンタ・アナ地区の織物
クスコのまわりになぜみどころが多いかというと、遺跡をちゃんと発掘、修復して、観光地となるように整備しているから。クスコは確かにインカ帝国の都だったが、とりわけクスコのまわりだけに遺跡が多いというわけでもないし、ペルーにはインカ以外にもたくさんの文化があった。うそつきと泥棒だらけで他人からもらうこととくすねることしか考えていないペルーに未来はまったくないが、この国は過去のものにはとても恵まれている。アヤクーチョはコロニアル様式で33の古い教会と4つの新しい教会があり、クスコに負けず劣らず美しい。まわりにはまだきちんと調査、修復されていない、ワリ文化の遺跡がたくさんある。アンダワイラスからアヤクーチョまでのバス(所要10時間半・s/.25。途中で車が壊れて修理に時間を食ったのと選挙中でバス代が値上がりしていたのであまり参考にならないデータ。ちなみにクスコ−アンダワイラス間は所要10時間・s/.25)でたまたま隣の席のおじさんがアパートを経営していて、そこにワリ文化の遺跡のひとつを発掘している日本人大学院生がいた。おかげで出土した土器をいろいろ見せてもらえた。中にはまだどこにも出土した例のない形をした楽器と思われるものもあり、とても興味深かった。
市場から
アヤクーチョ最古の教会
サン・アグスティン寺院
カテドラル
とにかく教会だらけ
キヌア
オベリスク
キヌア名物陶器の置物
アヤクーチョから37キロ、標高3300メートルにあるキヌア(コンビでs/.2.50)は陶芸の産地。クスコのあたりではプカラでつくっている牛の置物を家の屋根の上にのせているが、アヤクーチョのあたりではキヌアでつくっている教会の置物をのせている。ベレンやバス、鳥などをモチーフにしたものなど、ここの陶器はなかなかセンスがよい。ひとつひとつ焼きあがってから手書きで着色しているので同じものは二つとない。村のはずれの丘には独立を記念する、高さ44メートルのオベリスクがある。高さは独立までの44年の歳月を表している。そのほか、アヤクーチョから22キロ、キヌアの15キロ手前にはワリ遺跡(コンビでs/.2)、95キロにインティワタナ遺跡のあるビスチョンゴ(アヤクーチョからコンビで所要3時間・s/.9。ビルカスワマンから所要1時間・s/.2)、119キロにビルカスワマン遺跡のあるビルカスワマン(アヤクーチョからコンビで所要4時間強・s/.10)がある。アヤクーチョから5時に始発のコンビで、アヤクーチョ→ビルカスワマン→ビスチョンゴ→アヤクーチョというルートで行くと日帰りできる。インティワタナ遺跡の真ん前には湖があって眺めがよく、晴れたらピクニックにはもってこい。ビルカスワマンまでの道中からも少しは山の上にそびえたつプーヤライモンディが見えるが、チャンカイヨまで行けば群生地があるようだ。
カテドラル
ラ・インマクラダ教会
アヤクーチョからはまずリマ行きバスをルミチャカで途中下車(オルメーニョ社・所要3時間半・s/.7)。ルミチャカでワンカベリカ行きへ乗り換え(サン・ファン・バウティスタ社・所要4時間・s/.9)。ワンカベリカからローカル電車二等で5時間半(s/.8、一等はs/.13。バスならs/.10)でワンカーヨ着。この路線はバスより電車がおすすめ。山あり谷ありの景色もさることながら、飛び乗れるほどのスピードでたくさんの村のすぐそばを通るので生活の様子を垣間見ることができるし、いろんな食べ物や飲み物を売りにくるのでそれを買い食いするのが楽しい。ワンカーヨはモンタロ谷にある、商業的な大きな街。物価も安く、中華料理屋、インターネット屋も多くてすごしやすいが、たいしたみどころはない。
ワンカーヨからプカルパ行きのバスに乗る。ここまで通ってきたアヤクーチョは高度2857メートル。ワンカベリカは3900メートル。ワンカーヨは3260メートル。山岳地域を抜けてバスを降りるときには、久しぶりの低地だ。