[PR]テレビ番組表
今夜の番組チェック

 

最終更新日 2002/08/02

 アメリカ

〜移民社会のクリスチャニティ〜

アメリカはインド同様、行きたくない国だった。なぜ行きたくないのか、自分でもよくわからないが、おそらくインドを極端なカオス、アメリカを極端な秩序としてとらえているのだと思う。だから、アメリカは中米への通過点としてたった二日間ロサンゼルスに滞在しただけにすぎない。

チャイニーズ・シアター

とりあえず来たからにはチャイニーズ・シアターでも見ておくかとハリウッドに泊まった。1泊16ドルのドミトリー。物価が高い国は早く抜けてしまうに限る。

成田−ロス間で大韓航空の機内食はピビンパだった。ご飯に具をのせ、チューブのコチュジャンをしぼって、ぐるぐる混ぜ合わせて食べる。アジアの食事はなんでこんなにおいしいんだろう。わざわざチャイナタウンまで出向いて、ベトナム料理屋でベトナムうどん、フォーを食べた。添えられてきたもやしとドクダミとおぼしき生野菜を入れ、ライムをしぼって食べる。美味!ウーロン茶とで5ドル50セント。


 

ハリウッド大通りのど派手なマクド

アメリカで最低限の食事と仕事を意味するマクドナルド。やっぱり見かけると安心する。海外で現地の食事が合わなかったら、まず自炊。それがだめなら、チャイナタウンかマクドナルド。ハリウッド大通りの店舗で働いている人はスペイン語でやりとりをしていた。面立ちからして見るからにラテン。


 

チャイニーズ・シアターのハリウッドスターの手形

大統領選挙のとき、候補者はリッキー・マーチンをゲストに呼んだりしてヒスパニック系の機嫌をとった。メキシコ人不法労働者に労働ビザや永住権を与えようという動きがあるのもすべて票集めのため。それほどヒスパニック系の流入は多い。

 

ウォーク・オブ・フェイム

チャイニーズ・シアターには添乗員に連れられた日本人観光客が大勢来ていた。なぜか海外で日本人、特に団体に合うとこっぱずかしい。近親憎悪なのだろうか。

通りに埋め込まれたスターの名前をたどって、しばらくウォーク・オブ・フェイムを散歩したが、すぐにあきてしまった。あっさりハリウッドですることがなくなってしまった。


 

ロスとメキシコ・シティは姉妹都市

メキシコ人街

ユニオン駅のすぐ近くにメキシコ人街があるが、完全に土産物屋通り。まるでミニティファナ。メキシコの民芸品に混じって、こんなところにもポケモンが並んでいる。

 

世界中のお子様のハートをゲットだぜ!

チャイナタウンはメキシコ人街と対照的に大きかった。やっぱり中国人はすごい。どこに行っても自分たちのセンスを貫く。見ただけで胃にもたれそうなけばけばしい色のクリームののったケーキがショーウインドウに飾られている。そして、コピー商品の山。メキシコ人街ではおそらく半々程度だった、ポケモンの本物含有率がここではぐっと下がる。ちびまる子にドラゴンボールにキティちゃん、すべてコピー。コピーCDは1枚8ドル。鶏も七面鳥も兎も生きたまま、籠に入れられて売られている。中国野菜も豊富にある。きっと本国にあって、ここにないものなどないだろう。一生ここから出なくても何も困らない。

チャイナタウンにはヒスパニックや黒人客が多かったが、リトル東京は白人客が目立つ。けっこう上手に箸を使ってラーメンや寿司を食べているところを見ると常連なのだろう。日系ホテルが近いため、日本人向けのブランド店や土産物屋が並んでいる。目の前をHISの青い観光バスが走っていった。日系移民がLAに来始めた頃の苦労を伝えるモニュメントの道路を挟んだ向かいでは、エロビデオが売られている。どこでもすけべは金になる。

裁判所の前を通りかかった。テレビクルーが出てきた人に殺到し、インタビューを始めた。おなじみの光景だ。そのすぐ脇の広場では、道路工事のおじさんがランチの残りをホームレスに手渡している。ホームレスは礼儀正しくお礼を言って、さっそく食べ始めた。この対照的な光景は、たった二日のアメリカ滞在で一番印象に残っている。

アメリカは市場原理が絶対の競争社会だ。しかし、敗者にもちゃんと人々の手が差し伸べられているように見える。この根底にはクリスチャニティがあり、社会のモラルとして機能しているのだと思う。ホームレスに食べ物を分け与える人。メキシコからの不法入国者のために砂漠に給水タンクをおいてまわる人。ごく普通の人がアメリカの良心を実践している。

 

←旅雑記<南下編>目次

メキシコ<その1>→